体外受精の成功率は年齢によって変わるのか?

体外受精で成功出来る年齢とその確率

不妊治療を2年間ほど受けても、赤ちゃんに恵まれない場合、体外受精など次の段階のに取り組むのかが一つの決断となります。
一般治療で妊娠しくい原因が、男性女性どちらかにある場合、『生殖補助医療(ART)』の不妊治療の方法がとられます。

体外受精生殖補助医療(ART)とは

  • 体外受精
  • 顕微授精
  • 子宮内胚移植(ET)
  • 配偶子卵管内移植(GIFT)
  • 接合子卵管内移植(ZIFT)
  • 配偶子と受精卵の凍結
  • 卵子と受精卵の提供
  • 代理妊娠

これらの体外操作全般の不妊治療のことをいいます。

不妊症・不妊治療の種類と流れ。どんなものがあるの?

体外受精と一言にいっても、たくさん種類がありますが、一般不妊治療をすでに受けてきたご夫婦にとっては、年齢や、残されている妊活期間のことも気になりますよね。

特に、女性にとっては体外受精の成功の確率が年齢によってどれほど変化するのか知っておきたいものです。

体外受精の成功確率

体外受精は、確実に卵子と精子を受精させ、母体に着床させる技術です。
しかし、体外受精後、必ず妊娠判定に至ったり、出産にたどり着くとは限りません。

そもそも、自然妊娠でさえ高確率ではありません。
赤ちゃんは「天からの授かりもの」とよく表現されますが、まさにそのとおりだと思います。

自然妊娠の年齢と確率の関係

一周期とは、女性の月経周期のことです。だいたい1ヶ月と考えてください。
赤ちゃんがほしいと思って妊活を始めたご夫婦でも、1ヶ月だけでの自然妊娠確率は、20代でも30~20%。
受精のタイミングを逃してしまえば、なかなか自然妊娠に至らないことがわかります。
いつの間にか、年齢を重ねてしまって、あせりを感じてしまうのは女性側には避けられないことですよね。

 

女性の加齢によって、不妊の確率が比例して増加していきます。
加齢による不妊の確率は、35才すぎるとさらに高くなってきます。

体外受精の年齢と確率

引用:©plaza.umin.ac.jp

日本産科婦人科学会の報告データで報告されている、生殖補助医療実績です。

ご覧の通り、体外受精の20~30代での妊娠率は40%前後、40歳でも20%超えとなっています。
体外受精で妊娠した確率は、年齢的な観点からだけで言うと、自然妊娠確率と変わらないか、それ以上のようにも見えます。

女性の加齢は、不妊治療で解決できるように見えてしまいますよね。
しかし実際は、37歳以降になると、加齢による変化が大きく現れてきています。
体外受精での妊娠率が下がり始め、同時に流産の確率が上がり始めます。

加齢による問題もふまえて、しっかりと医師と相談し、体外受精で妊娠する可能性・確率を高めて不妊治療に望んでいきたいですね。

妊娠の最適年齢は?

引用:©plaza.umin.ac.jp

日本産科婦人科学会の報告データで見ると、30歳を超えたあたりから、体外受精の治療回数が増えていくことがわかります。
39~40歳にかけて体外受精の治療回数のピークがあり、それ以降は妊娠の確率が減少することもあり、断念する人が増えます。

ただし、体外受精での妊娠確率が40歳頃まであると単純に思わない方が良いでしょう。
なぜなら、先程のグラフからでも分かるように、35歳以上では流産の確率も増加していくからです。

40歳を過ぎると、生殖補助医療(ART)=体外受精や顕微授精 の不妊治療を受けても、妊娠する確率は大変低くなっていきます。

よって、35歳までに妊娠・出産が出来ることが、母子ともにリスクが少ない条件だといえます。

女性にとって妊娠・出産はまわりの環境に大きく左右されるもの。
婚姻状況、パートナーの状況、就学・就労状況などたくさんの要因が関係してきます。

特に不妊治療においては、体外受精じに必要な卵子と精子採取や、周期などのタイミング、社会要因を十分に考えて、計画を立てていくことが重要です。

誤解のないようにしていただきたいのは、「若いから」と言って、必ずしも妊娠の確率や安全性が保証されるものではありません。一般的に、内膜症の疾患がある場合、疾患のない女性とくらべて、卵巣機能低下の年齢が早くなると考えられています。
子宮疾患(子宮内膜症や子宮筋腫等)がある女性は、早めの妊活をしたほうが無難といえます。

食事や生活リズムに日頃から気をつけて、体調を整えていきましょう。

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産婦人科の医療技術の向上

不妊治療・体外受精の医療技術はどんどん進んでいます。
報告されているデータを見てみると、体外受精の成功率が上がってきているのがわかります。

引用:©plaza.umin.ac.jp

日本産科婦人科学会の報告データを見てみましょう。

卵子生産率が低いことは、女性への体の負担が軽減されているということです。
排卵誘発剤による不副作用は、個人差はあるものの、頭痛や吐き気、卵巣過剰刺激症候群、卵巣が腫れるなどがあります。
また、体外受精で必要な卵胞を採取する際も、個人差はかなりありますが痛みを伴います。
これらの負担が軽減されていることは、明らかな医学の技術進歩といえるでしょう。

一方、凍結での子宮内胚移植ETの成功率が高いということは、成熟した状態の胚芽を、女性の子宮の状態に合わせて移植し、その結果着床の成功率、妊娠率の上昇につながっていることがわかります。
一度に数個の卵子が採取された場合も無駄にせず、体外受精に再チャレンジする際に活かされることは大きなメリットだといえます。

高齢妊娠・出産のリスク

仕事をする女性が増えたことにより、全体的な妊娠・出産の年齢が上がってきています。
しかし、女性の体は、生物学的に見ても妊娠適齢期には大きな変化はありません。

医療の進歩によって、多少の余裕ができたものの、女性が受ける高齢妊娠・出産のリスク、赤ちゃんに与えるリスクは変わりません。

高齢妊娠を機会に、気づいていなかった病気を発症することもあり、高齢出産は自然妊娠と体外受精のどちらにせよ、女性の体に大きな負担を与えることには変わらないのです。

高齢出産のリスクについてはこちら

まとめ

生殖補助医療(ART)の体外受精を受ける年齢は、少なくとも健康な卵子が採取出来ることと、精子と受精させ子宮に着床し妊娠に至れる状態であること、流産のリスクが低いことで判断することになります。

それでも、高齢出産で赤ちゃんに出会えたママはたくさんいます。
データは医療機関での統計なので、あくまでも確率です。
少しでもリスクの少ない方法での不妊治療・体外受精ができるよう、あなたの希望をしっかりと医師に伝えましょう。