不妊治療にはどれくらいの費用がかかるの?しっかりと助成制度を理解しておこう

不妊治療にかかる費用の平均

不妊治療をするか迷っている人の中でも、費用面を心配している人は多いのではないでしょうか。
治療内容によっては保険が適用されないのもあり、高額な金額を支払わなければならないのでは…と不安になりますよね。

不妊治療の治療方法

そもそも不妊治療ってどんな治療方法があるのか、知っていますか?
名前は知っていても、どんなことをするのか詳しくは知らないという人も多いのではないでしょうか。

治療費を確認する前に、どんな治療方法なのかをまずは見ていきましょう!

タイミング方法

不妊治療を始めるにあたって、まず最初に行われる治療方法です。
妊娠しやすいタイミングを予測し、性交を行って自然妊娠を目指す方法となっています。

自分たちで月経周期を把握し、基礎体温から排卵日を予測することもできるんです。
タイミング法の仕方はこちらでチェック!
また通院することで、おりものの状態や排卵の大きさなどからより正確な排卵日を把握することもできます。

排卵がない場合や健康的でない場合は、排卵を促すように排卵誘発剤を併用する方法もあります。

人工受精

人工受精は男性の精液を女性の子宮内に注入する方法となります。
これは一旦人の手を介する治療法の中でも、より自然な方法なんです。

人工授精には以下のような人が対象となります。

  • 排卵日に性交があっても妊娠しない場合
  • 精子に原因がある場合
  • ヒューナーテストが良くない場合

体外受精

体の外で精子と卵子を受精させる方法。
精子の力で受精をさせ、受精後に受精卵を子宮内に戻します。

体外受精は以下のような人が対象となります。

  • 精子に原因がある場合
  • 卵管の閉塞が不妊の原因の場合
  • 一定期間の人工授精で妊娠しなかった場合

顕微授精

体外受精と同じく、体外で受精をさせます。
体外受精とは違い、顕微授精はガラス管などを使って卵子に直接精子を注入して受精させます。

  • 精子の運動性が低い場合
  • 奇形精子が多い場合
  • 体外受精でも受精しにくい場合
  • 受精を妨げる抗精子抗体が存在する場合

不妊治療の平均治療費と治療期間は?

これらの不妊治療を受ける時、治療法によって費用や保険適用の有無は変わってきます。

治療方法 1回の治療費 保険の適用
タイミング法 数千円 適用
人工授精 約15万円 適用外
体外受精 約20万~50万 適用外
顕微授精 約40万~60万 適用外

なんとタイミング法以外は保険が適用されないんです!
人工受精だけでも1回の費用に15万円程度かかってしまうのに、妊娠までどれほどの金額がかかってしまうのか不安になりますよね。

株式会社バズラボの調査「不妊治療、妊娠までの平均治療費は140.6 万円、平均治療期間は25ヶ月」によると、不妊治療の平均治療費は140.6万円、平均治療期間は25ヶ月であることがアンケートの結果で分かっています。(※26歳~46歳の女性/平均34.2歳)

その中でも主流となっている体外受精や顕微授精の平均治療費用と期間は、以下の通りとなっています。

治療方法 治療費総額 治療期間
体外受精 134.2万円 29.2ヶ月
顕微受精 166.6万円 32.3ヶ月

いずれにせよ100万円以上かかってしまっていますよね。
初めから妊娠しやすい体外受精や顕微授精を選ぶべきか、地道なステップアップをしていくかは医者とのカウンセリングでしっかりと見極めることが大事です。

不妊治療の助成制度

厚生労働省では、不妊治療に必要な費用の一部を助成してくれる「不妊に悩む方への特定治療支援事業」があります。

しかし、対象者に限度があるのでしっかりと対象の範囲内かを確認しましょう。
また、平成28年4月1日から制度の対象範囲や助成回数が変わっています。

どう変わっているのかにも注目して見て行きましょう!

対象年齢 年間助成回数 通算助成回数 通算助成期間
現行制度 限度なし 年2回(初年度3回) 通算10回 通算5年
新制度 43歳未満 限度なし 初回40歳未満通算6回
初回43歳未満通算3回
限度なし
  • 対象者
    体外受精・顕微授精以外の治療によっては妊娠の見込みがないか、または極めて少ないと医師に診断された法律上婚姻をしている夫婦
  • 対象となる治療
    体外受精及び顕微授精
  • 助成限度額
    1回15万円(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)及び採卵したが卵が得られないなどのため中止したものについては1回7.5万円/初回に限り30万円まで助成)
  • 所得制限
    730万円(夫婦合算の所得額)

今までの制度は対象年齢に限度はなかったものの、新制度に関しては女性の年齢が43歳未満であることが条件となっていますよね。

これは、以前「不妊の原因って何?妊活を始める前に知っておきたい不妊の症状とその割合」でも紹介した、精子や卵子そのものが持っている妊娠するための力が37歳~44歳の間で失われる可能性が高いためだと思われます。

ただ、年間助成回数や通算助成期間に限度がなくなった為、夫婦間のペースで不妊治療を行いやすくなったのではないでしょうか。

注意しておきたい点としては、通算何回助成できるかというところ。
初めて助成を受ける女性の年齢が40歳未満の場合、通算6回までの助成を受けることができます。
しかし、40歳以上43歳未満の場合は3回しか受けることができません。
だから、助成が受けられる限度からしても、早い内からの不妊治療は大切なんです。

詳しくはこちらをご覧ください。
特定治療支援事業

どうやって特定不妊治療の助成金を申請するの?

いざ助成金を申請するとなると、どこで申請すれば良いのか迷いますよね。
実は各自治体の窓口で行うことができ、政令指定都市などに住んでいる人は市役所、その他の人は都道府県庁で手続きを行うことができます。

しかし、自治体によって、助成対象の治療が終了した日から助成金が申請できる期限が決まっています。
助成金を申請する場合はしっかりと期限を確認しておきましょう。

自治体 申請期間
東京都 不妊治療が終了した日の属する年度内(3月31日)まで
大阪市 治療が終了した日の属する年度の翌年度4月30日まで
福岡市 不妊治療が終了した日の属する年度内(3月31日)まで

こちらは平成29年度の申請期間の一例となっています。

基本的には1回の治療が終了した段階で、すぐに申請をしましょう。
東京では期限までに申請が困難とされる1月1日~3月31日の間に特定不妊治療が終了した場合は、特例として4月1日~6月30日までの期限が用意されます。
このように、期限に対する特例なども自治体によって異なってきます。

さらに、先程紹介した助成額が基本なのですが、治療ステージ毎で受け取れる金額も変わってくることがあります。
必要書類などもあるので、いずれにせよ一度各自治体へと問い合わせてみましょう。

助成制度を知って効率的に活用しよう

いかがでしたか?
不妊治療には、簡単には手放せないような金額がかかってきます。
助成の対象にならない人工授精は1回15万円と、これだけでもかなりの負担になりますよね。

さらに、体外受精や顕微授精は妊娠の確率はあがるものの、それだけ高額な費用が必要となってきます。

だからこそ、国が行っている助成制度をきちんと活用して、より効率的に不妊治療を行いたいところ。
今から妊活を始める人も、しっかりと不妊治療に関する費用や助成金は把握しておきましょう。

都道府県の各自治体によっては、治療後の申請期限が変わってくるので注意してください。